子宮筋腫と診断され、腹腔鏡手術を勧められました。
開腹手術よりは体への負担が少ないと聞きましたが、術後はどんな感じなんでしょうか?

腹腔鏡の手術は体への負担が少ないとはいえ、術後が心配という方は多いと思います。

今回はそんなあなたのために、

  • 子宮筋腫の腹腔鏡手術の術後はどんな感じなのか
  • 入院期間はどれくらいなのか
  • 腹腔鏡手術で取れる子宮筋腫の大きさや数は?

これらについてわかりやすく説明していきますね。

子宮筋腫の腹腔鏡手術の術後はどんな感じ?体験談を集めてみました

子宮筋腫の腹腔鏡手術を受けるとなると、やはり一番気になるのは術後の痛みや副作用ではないでしょうか。

実際に手術をされた方の体験談を聞いていると、意外と楽だったという方がいらっしゃったり、逆にツラかったという方もいらっしゃいます。

ここでは、実際に腹腔鏡手術によって子宮筋腫を治療した方の体験談を集めてみましたよ。

まずは、意外と楽だったという方・大変だったという方に分けて紹介します。

 

意外と楽だったという方の場合

Aさん

  • 手術後の麻酔が切れたあとはしばらく痛かったが、その後、大したことはなかった
  • 入院中は歩くように言われて歩き回っていた
  • 退院後は体力が落ちていたので疲れやすかった
  • 術後2週間後には、医師に確認後温泉に行けた
  • 術後半年程度は、自転車に乗ってはいけないと言われた
  • 手術から5年経っているが、傷口は目立たない

Bさん

  • 出産時に帝王切開で開腹手術も経験しているが、さらに傷が小さい腹腔鏡手術は痛みが少なく回復も早かった
  • 痛かったのは手術日のみ
  • 翌日からは、歩行もできた
  • 2週間は安静にと言われたが、すぐに乳幼児の世話や家事が普通にできた

Cさん

  • 術後は思ったよりも楽だった
  • 回復の早さも想像以上で、患者に見えないと言われたほど

Dさん

  • 術後3日間は痛かったことと排便痛が1ヶ月半ほど続いたこと以外は順調
  • 退院翌日から家事やウォーキングが普通にできた
  • 術後1ヶ月でジムに復帰
医師
Dさんは、術後1ヶ月でジムに復帰・・・ということですが、手術前からジムで鍛えておられて、体力は人並み以上だったんでしょうね。
でも、体力に自身があるという方でも、ムリは禁物ですよ。

楽だったという方は術後の痛みが少なかったという方が多いですね。

痛みがあっても、回復が早かったという方は楽に感じたようです。

術後大変だったという方の場合

Eさん

  • 手術当日から翌日の夕方までめまいと吐き気があってツラかった
  • 術後の痛みが翌日までかなり痛く、立つこともできなかった

Fさん

  • 術後の痛みが強かった
  • 退院後2〜3日はすぐに横になれるようにし、重たい荷物は持たないようにと言われた
  • 自転車は半年くらいは乗らないようにと言われた
  • 術後7年経つが傷口は見当たらないほどキレイになっている

Gさん

  • 術後、麻酔の影響で気分が悪くなった

Hさん

  • 術後の頭痛がひどかった

術後が大変だった方の場合は、麻酔の副作用などでめまいや吐き気・頭痛があったという方や麻酔が切れた後の痛みがひどかったという方が多いです。

麻酔の副作用が出てしまうのは、個人差があり、仕方がないこととはいえツライですね。

また、術後の注意事項として、医療機関によって違うのですが、1〜2週間程度は自宅療養をするように言われます。

仕事復帰は、家事などをしながら様子を見つつ、仕事内容(デスクワークや立ち仕事など)によって、考えていきましょう。

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では、次に腹腔鏡手術の入院期間について説明しますね。

入院期間はどれくらい?スケジュールは?

お仕事をされている方や小さいお子さんのいらっしゃる方が気になるのは、入院期間ですよね。

腹腔鏡手術の場合、医療機関によって違いますが、入院期間は5日〜1週間程度です。

手術をする時間帯にもよりますが、前日、または前々日から入院し、術後3日目から5日目で退院になります。

退院については医療機関の方針や、術後の経過によって違いますので、実際に入院される施設で確認しましょう。

では、次に入院中の大まかなスケジュールについて説明しますね。

入院中のスケジュールは?

入院中のスケジュールはどんな感じなんでしょうか。
医師
入院中のスケジュールについては下の表をご覧ください。

医療機関によって多少違いますが、大まかな流れはこのような感じです。

いろんな施設を調べたところ、歩行は術後1日目からするというところがほとんどでした。

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では、次に腹腔鏡手術で取れる子宮筋腫の大きさや数について見ていきましょう。

腹腔鏡手術で取れる子宮筋腫の大きさや数は?

子宮筋腫の腹腔鏡手術で対応できる筋腫の大きさはどれくらいまでなんですか?
医師
腹腔鏡下筋腫核出術の場合に適応となる筋腫の大きさは、直径10cmまでです。

子宮筋腫の腹腔鏡手術には、筋腫核出術と子宮全摘がありますが、術後に妊娠を希望される場合には、筋腫核出術が適用されます。

しかし、筋腫が大きすぎると開腹手術での摘出になります。

その目安の大きさは、直径10cmまでで、筋層内筋腫の場合です。

漿膜下筋腫の場合はもう少しサイズが大きくても対応できる場合があります。

また、筋腫の数の明確な制限はありません。1)
ただし、個数が多い場合は、手術時間が長くなったり、出血量が増えたりするリスクがあります。

子宮全摘の場合は、子宮温存を希望されない方に適応されますが、子宮が大きい場合でも、腹腔鏡下での手術が可能なこともあります。

子宮が大きい場合は、腹腔鏡で癒着を剥がしたり、子宮体部周辺の組織の処理を行ってから膣から子宮を全摘する腹腔鏡下補助下膣式子宮全摘術(LAVH)を行います。2)

また、すべての操作を腹腔鏡にて行う全腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)をすることもあります。2)

参考

1)病気がみえる⑨ 婦人科・乳腺外科 P140
2)婦人科・乳腺外科疾患ビジュアルブック P203

まとめ

今回の内容をまとめますね。

  • 子宮筋腫の腹腔鏡手術後は、思ったよりも楽だったという方と、大変だったという方がおられる
  • 腹腔鏡手術後大変だったという方は、主に麻酔での副作用がツラかったという方が多い
  • 子宮筋腫での腹腔鏡手術の入院期間は5日〜1週間程度
  • 腹腔鏡手術で取ることができる筋腫の大きさは直径10cmまでで数の制限はない

腹腔鏡手術後の回復は、個人差がありますが、開腹手術よりも体への負担が少ないのが特徴です。

手術というととても不安になってしまいますが、多くの方が経験している手術ですので、体の不調がなくなった快適な生活を想像しながら安心して挑んでくださいね。